Windows 上に C/C++ 開発環境を構築する #1 (MinGW のインストール方法)

Windows 上で C/C++ の開発を行う際にどの C/C++ コンパイラを使用するかというのは 1 つの悩みどころです。 Windows 専用のアプリケーションの開発を行うのであれば Microsoft Visual C++ でいいと思いますが、できるだけ Unix/Linux 環境に近い状態にしたいという人も居ると思います。

そういう人の 1 つの選択肢として GNU Compiler Collection (GCC)Windows 移植版である MinGW が挙げられます。 MinGW を使用すると、Windows 上で C や C++Objective-C などのコンパイルが可能となります。 この記事では、MinGWWindows にインストールする方法を記します。 (MinGW 本家のインストールガイド に全部書いてますけども。)

GUIインストーラを使ってインストール

下記ページから、MinGW をインストールするための GUI インストーラをダウンロードします。 "Looking for the latest version? Download mingw-get-inst-XXXXXXXX.exe (XXX.X KB)" と書いてある場所からダウンロードしてください。

ダウンロードしたファイルを実行します。 インストーラに含まれているファイルをインストールに使うか、最新版をインターネット上からダウンロードしてインストールするか、といったことや、インストールするコンポーネント (C コンパイラC++ コンパイラ、など) の選択を行います *1。 また、インストール先フォルダの選択も行います。 各自好きなものを選んでください。 コンポーネントに関して言えば、とりあえずは最低限必要なものを選んでおけばよいでしょう。 インストール先は特に変える理由がなければ "C:\MinGW" が良いとおもいます。

適当に選択してインストールを開始すると、後は放っておけばインストールしてくれます。

パスを通す作業

最後に、コマンドプロンプトgcc などのコマンドをたたいたときに、今インストールした gcc などが起動されるようにパスを通す作業を行います。

コントロールパネルなどから "システムのプロパティ" ウィンドウを開きます。 このウィンドウの "詳細設定" タブを選択し、"環境変数" ボタンをクリックします。 "システム環境変数" 一覧の中から "Path" という変数を選び、最後尾 *2 に ";C:\MinGW\bin" *3 を追加します。 これでコマンドプロンプトから gcc などのコマンドが使用できるようになるはずです。

これでインストール作業は終了です。

make コマンドについて

最後に make コマンドについてちょっと書いておきます *4MinGW で提供されている make コマンドには "mingw32-make.exe" という名前が付いており、コマンドプロンプトから使用する場合は "mingw32-make" とコマンドを打たなければいけません。 なぜこのような名前が付いているのかは以下に書いてあります。

つまり、MSYS にも make が含まれており、名前の衝突を防ぐために MinGW の make の名前を変更した、ということのようです。 MSYS をインストールして make を使うのであればこのままでいいと思いますが、MSYS をインストールしないのであれば mingw32-make.exe をコピーして make.exe にリネームしてもいいかと思います。

参考文献

MinGW のインストールにあたっては以下を参考にしました。

*1:1 つのコンポーネントには複数のコマンドが含まれます。 例えば C コンパイラコンポーネントには、gcc コマンドはもちろん、gdb や make など、数多くのコマンドが含まれます。

*2:別に最後尾じゃなくてもいいですが...

*3:"C:\MinGW" 以外の場所にインストールした人は、インストールした場所を設定してください。

*4:C コンパイラのインストールを行うと、make コマンドも自動的にインストールされます。